ネットワーク利用時の電力消費の削減には

高騰する電気ガスなどのエネルギー料金ですが、大手企業を始めとして無駄な照明や空調利用を控え電力消費を抑えようと悪戦苦闘する動きが強まりつつあります。そんななかネットワーク利用時の電力消費削減にはどのような策が有効でしょうか?

たとえばオフィスLAN環境では無線と有線はいずれが電力消費の節約や削減につながりやすいのか?また節電を優先かもしくは障害発生時の耐久性どちらを優先させるべきなのか?
こうした問いはネットワーク利用状況により判断が別れるものなのです。

ネットワークインフラの見直し

たとえばネットワークスイッチングハブなど、LANケーブルを介して電力供給できる規格タイプの「PoE」(Power over Ethernet)準拠のネットワーク機器に変更することで、省電力効果が見こめます。

また業務のテレワーク移行が進めば、デスクトップからノートPCに変更することでIPネットワークにより音声通話ができる「VoIP」(Voice over IP)を用いた有線接続の電話利用や「CCTV」(閉回路テレビシステム)、「NAS」(ネットワーク接続ストレージ)、無線LAN規格Wi-Fi「6E・7」準拠のAP等を用いた高速Wi-Fiの活用など消費電力の削減効果にとどまらない業務の効率化や生産性向上をもたらす効果が高いと言えます。

無線が有線LANに対して電力利用で優位なのは、災害や障害発生時に電力確保に向けた設計がしやすい点。たとえ不測の事態が発生しても電力確保に強いネットワークインフラ構築には何が必要となってくるのでしょうか。

ポイント

災害や障害発生時においても電力確保のポイントは、電力供給規格「PoE」(Power over Ethernet)準拠のネットワークスイッチ機器を用いたネットワークインフラの構築が一つあります。加えてPoEスイッチの電力供給源を「通常電源」と「無停電電源装置(UPS)」により二重化しておけば万が一の状況にも即応しやすいのです。

将来像

IEEE 802.11に関連する無線LAN規格ではクライアントデバイス向けの高い省電力機能開発に注力しており、この機能を用いてクライアントデバイスは充電回数を減らせるとともにバッテリー寿命の改善が見込めます。またネットワーク利用デバイス1台当たりの消費電力は減少傾向ですが、ネットワークに接続しているデバイス数自体は増加傾向にあり、そうした場合、全体の消費電力量は増えかねません。

そのため電力消費量の削減には効率的な運用を考慮したデバイスの導入運用が必要となってきます、単純にデバイス数を無限に増やしていくのではなく、省エネ効果や電力コストの削減目標を達成するための導入運用に向けたグランドデザインやプランニングなどの計画的実行が重要となってくるのです。

企業向け無線LANでは、複数台のAPおよび各APを制御する無線LANコントローラーの使用が一般的、たとえば従業員が会議室に入る際にはオフィス内で移動したときでも切断することなく接続を維持できるだけのコンディションを整えられているかが問われてきます。また来訪者用にゲスト用ネットワークを提供できる余力があればベストです。個人情報保護のセキュリティ機能も欠かせないポイント。

無線LANを用いた端末位置の測定も可能です。これは撮影機器であったり、エンジンなどの重要装置の位置情報を追跡したい時にも使えます。対象機器や部品に小型の無線LAN接続デバイスを取り付けて位置を追跡できるのです。

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