「HDD・SSD」それぞれの持つ強み・弱み

読み書きスピードが遅く・故障率も高いHDDにはこれ以上のニーズは伸び悩むことも考えられ、不要論も出ています、SSDがHDDを完全に置き替わることはあり得るのか?今回はこの話題を取り上げます。

コストパフォーマンス比較

確かにSSDはHDDよりデータの読み書きが速く、故障率も低い傾向にあります。
しかし残念ながら容量当たりのコスト面を比較考慮すれば、HDDはまだまだデータを安くかつ長期に保存できるストレージであることは明白です。

大規模ストレージや特定用途のシステムでは最低限必要とする速度はHDDで十分に実現可能であり、企業向けなどデータセンターの全ストレージにおけるデータの約70%以上は今でもHDDに保存されているのが実情です。

またデータへの高速なアクセスが求められる場合には「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)を部分的に使い分けることも可能、大規模ストレージではSSD構成のオールフラッシュでは非常に高額なコストがかかります。やはり大規模なストレージ運用ではHDDの使用が現在のところでは好ましいのです。

ランダムアクセス

実際に2PBクラスの特大サイズのHDDストレージでは、ランダムなデータへのアクセスは想定されておらず、たとえば保存データとしてAI利用に際して収集されるデータ、バックアップデータなどのケースが大半。

こうしたデータはストレージの先頭から最後まで読み込みが前提となっており、連続(シーケンシャル)処理に関しては今でも十分なスピードです。

SSDの総所有コスト(TCO)

最近も1GBあたりの容量単価が下がりつつあり、高速なランダムアクセス性能やメンテナンスなどのコストも低いのが強み。しかし実際には、購入コストだけでは優劣の判断材料にはなりえません。

やはり実際の製品ライフサイクル全体にわたる総所有コスト(TCO)の観点から検討すると、低い消費電力やメンテナンス性・長寿命ではSSDに軍配が上がるのも事実。

このままAI技術の台頭が続けば、使用頻度が低く、必要性の高くなかったデータでも高速アクセスを求められる可能性もありえます。そうした情勢を見極め、適切なストレージ戦略を描けるかが問われているのです。

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