Wi-Fi7の今後とローカル5Gの動向は

従来のWi-Fi(5)では2.4GHz帯と5GHz帯が用いられていましたが、2021年登場の新規格Wi-Fi6Eをもって新たに6GHz帯も利用できる大きなメリットがもたらされ、これまで無線通信に利用されていなかった6GHz帯を用いた技術の活用へとつながりました。最新の「7」規格では周波数帯域幅がこれまでの最大160MHzから倍増となる320MHzに拡大され、マルチリンク機能や変調多値数が1024QAMから4096QAMへの増加といったこともあいまり最大通信速度(理論値)は急激な高速化を実現しております。

対応機器の発売時期

Wi-Fiアライアンス機構による「7」規格策定は、実はいま現在も進行形です。TP-Linkなどの一部メーカーのみがドラフト版の規格をベースに「7」対応ルーターを発売していますが、規格そのものの策定完了は本年12月頃とされ、PCやスマートフォンなどデバイス側に順次「7」に対応した機能が搭載されるのは早くても2025年以降になると見られます。

今回の電波法改正は最新規格の策定完了前に施行されており、国内メーカーは最新規格対応機器の開発や評価を国内においても進められる大きな特典を得たと言えます。アイ・オー・データやエレコムでは本年上旬ころ、バッファローが本年2月末ころに対応ルーターの発売を発表しています。

工場内でも活用できる利便性の高さ

モノづくり工場でも「7」解禁は業務に好ましい影響をもたらす可能性が高いと言えます。以前から可能な範囲で有線LANからWi-Fiへの置き換えに取り組んでこられましたが、Wi-Fi以外の用途にも無線通信が利用されている2.4GHz帯と5GHz帯では相互に干渉を引き起こす可能性が高く、モノづくり現場では接続不安定性の改善が導入に向けた鍵でした。

今回、利用できるようになった6GHz帯は現時点で「6E」と「7」だけで利用でき相互に干渉を起こしにくく、工場内における導入促進につながる可能性があります。また、4K映像などを含めた大容量データの送受信に難なく耐えうることも大きなメリットの一つです。

ローカル5Gの未来像

工場内での無線通信は以前は自営網で5Gを利用できる「ローカル5G」活用に注目度が高く、2019年末時点では使用できる周波数帯がミリ波帯の28.2G~28.3GHzの100MHz幅にとどまっており、2020年末からサブ6(Sub-6)と呼ばれる6GHz以下の4.6G~4.9GHzが追加され普及に弾みがつくと考えられていました。

PoC(概念実証)に向けた試験的導入までは進みましたが、開発実証プロジェクト自体は2022年度までに完了して現在は足踏み状態。政府のローカル5G活用実験もデジタル田園都市国家構想に基づく地域デジタル基盤活用推進事業に移行しており、対象は自治体です。

導入が進まない主な理由はローカル5Gが高価なことと利用の際に免許取得が条件であること。ローカル5Gの登場により旧規格になったプライベートLTEのsXGPは通信速度はローカル5Gに及びませんが、免許の取得不要で1.9GHz帯による無線通信の回り込みの良さから自営網として再評価されています。

製造業における活用に期待されていますが、将来どのように普及が進むのか?Wi-Fi7やsXGPの展開も含めたローカル5Gの動向にも今後注目すべきです。

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