テレメディシン(遠隔・オンライン診療)の今後

遠隔診療は元々、「電話再診」として広く利用され医療の地域偏在の解消と僻地に住む方々への医療提供の役目を長年の間、果たしてきました。

オンライン診療は、近年「新型ウイルス」対策として導入が進みつつあり、2018年に遠隔診療という呼称から「オンライン診療ガイドライン発表」によりオンライン診療に変更されたといった経緯があります。

導入事例としてあげる茨城県南部の「つくばハートクリニック様」地域の高齢世帯の増加とこれに伴う免許自主返納により、通院困難者が増加。そうした方の診療にテレビ電話を活用した診察を 2015 年から導入しました。対象者は高齢でタブレットを単独で操作することは難しいと判断、訪問看護サービスを提供する NPO 法人様と協力、看護師を患者様宅に派遣して端末操作や医師の診察を補助する体制を構築しました。
オンライン診療時は、看護師がタブレットを患者宅へ持参、端末立ち上げや医師へ準備完了連絡を行い、「FaceTime」を用いてテレビ電話で診察を行っています。通信できない場合はスマートフォンをバックアップに準備。医師の指示で適切な身体の部位を写し、別の機器で血圧や脈拍、経皮動脈酸素飽和度の測定から遠隔での呼吸音の聴取や心電図検査まで行っています。

こうした取り組みは居住地近くに医療機関や交通手段がない交通弱者や身体能力の低下で通院できなくなった方々の受診行為に有効です。地域包括ケアシステムの導入が進み、医療・介護の場が在宅中心となっていくなか、訪問診療を補完する『オンライン診療』で病態の重症化を防ぎ、不安から生じる不要不急の往診・受診を減らして社会保障費抑制効果をもたらし、過疎地域の医師の労働時間の削減効果も期待もできます。

ただし医療機関側はオンライン診療の有用性に関するエビデンスを確保しなければならず、端末・通信・看護師派遣費などコスト面での課題が大きいのも事実です。

◆メリット

  • 予期せぬ感染症リスクを避けられる
  • 通院や待ち時間と言った患者負担を軽減できる
  • 都合のよい時間に診察を予約できるため継続的な治療に有効である
  • 自宅など任意の場所にて診療を受けられる
  • 遠方からでも診療が可能となり、患者数の増加を見込める

◆デメリット

  • 患者の急変などの緊急時対応が難しい
  • 充実した予約管理体制の整備構築など設備投資が必要になってくる
  • 初診時は対面のみで再診のみオンラインが可能