AIを用いて成果が出る企業、出ない企業の格差

たとえば身近なところではメールの作成業務ですが、AIをうまく活用できれば返信用メールひな型を事前に準備でき、はじめから文面を考えながら作るのとでは業務スピードに雲泥の差が生じる結果となります。

やり方

まずはAIに指示してメールの下書きを出力します。「~に関してメールを書いて」と指示すれば、あっという間に下書きやテンプレートが出来上がるのです。
例をあげれば『見積り発行依頼のメールに「欲しい要素やご希望内容を提示」するよう伝えるメールを作って』と指示、「いただいた依頼内容では、これこれこうした見積もりになります。」とする内容のメール本文をAIが出力することが可能です。

メール作成パターンがあまり多くない場合、カスタム指示機能を活用すれば出力の際の文面を使いやすいものに整えられます。カスタム指示設定画面での記載を工夫すれば指定フォーマットを再現しながらメールを作成してくれるのです。

長文を出力する際の工夫は

AIを用いた文章出力には、むやみやたらに指示を出すのではなく、ある程度の「文脈」を示すこと。テキストの骨格となる構成を整えつつ文脈を考案させていくアプローチが重要です。たとえば最初は「~にとり必要要素を三つ挙げよ」といった感じです。

次に挙げられた三つの抽象要素に対して「それはどういうことなのか?」と質問を投げかけ、具体的内容をさらに深掘りして確認していくこと。
たとえば、良質な日本酒の必要要素を尋ねたとします。「日本酒にはきれいで美味しい水と米そして麴が必要であり、その製造過程をコーディネートできる杜氏が欠かせません。」との回答であれば、『きれいで美味しい水』の定義や条件を教えてとさらに深掘りしていくのです。

それぞれの要素に対する深掘りができたら、これまでの会話をもとにした文章を書くように指示を出します。

多くの業務で使える

議事録作成や資料のドラフト作成などに加え、定型化された業務や運用マニュアルをAIに覚えさせ、引継ぎの際や突然の従業員の退職に備えるといった使い方もできます。また文書・動画の要約や翻訳、画像生成など様々な用途があるのです。

CopilotをExcelで利用した例では、利用目的に応じて関数を組み込んだ計算式の作成をAIに求めれば、最適な関数を提示してくれます。これまで関数に詳しくなく、数式やグラフの作成に四苦八苦して手間取っていた層には業務効率が格段にアップでき、救世主とさえ言えるのです。

利用のコツ

「目的を明確に」「立場や役割を提示」「出力形式を指定」「例示をする」ことがプロンプト作成の『コツ』、たとえば「背景」「ITに詳しくない情報弱者にも分かりやすい」「ExcelまたはVBA形式」「百字以内」「箇条書き」など指定条件をより明確化してプロンプトを入力していけば、徐々にではありますが、要求している目的に近い結果を得られることが多くなっていきます。

千里の道も一歩から、何事も最初から達人はいません。徐々に使いこなしていくには、やはり慣れや訓練、なにより詳しい有識者からのサポートが必要です。お困りごとやご相談などお気軽にお問い合わせください。