高速無線LAN構築には

新型ウィルス蔓延を契機に従業員のテレワークによるオフィス稼働率の低下が続いたことで効率改善と働き方改革の実現へ向けた取り組みが活発化しました。
既存の無線LANインフラの更新タイミングが近づいた機会にリプレースするのは新たに最適な業務インフラ環境を構築・整備できる絶好のチャンスの到来とも言えます。

今回は、ある企業の取り組み事例をご紹介します。

無線LANへの刷新には

これに先立ちWeb会議ツールの利用が増え、オフィス内のネットワークのつながりにくさやレイテンシ(遅延)が目立ち、オフィス勤務の従業員から不平不満の声が届きはじめました。またコントローラーやAP(アクセスポイント)のファームウェア更新の際、サービスが停止したり、インターフェースの使い勝手に難があったり、トラブル発生時は原因究明に時間を要してしまったりという問題が多発し始めていました。

そう言った課題の解決を図り、将来的運用までも想定した「IEEE802.11ax/be」(Wi-Fi6・6E・7)への準拠に基づく無線LAN環境の構築に向けた取り組みが始まったのです。ソリューション選定から設置に向けた具体的な作業まで約4カ月の短期間に渡る調達、設計から設定・設置工事まで難局をなんども乗り切り、快適なインフラ環境を整備・実現できたのです。

選定の決め手

あらかじめ想定した規模としては業務用ノートPCを最大120台。さらにスマートフォンやタブレットが持ち込まれることも見込んで接続デバイス総数は最大180台としました。これを15台のAPを用いて収容を計画。当時オフィス出社の従業員数は1日あたり平均約80~100人程度。従業員のネットワーク接続は全て無線LANの使用を前提とします。

製品選定の際には、たとえば管理者用のGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)画面の見やすさと言った観点も重要です。一例ではオフィス内の図面を読み込ませれば、APの設置場所をグラフィカルにマップ表示できる機能を利用してユーザーの接続情報と組み合わせ、ユーザーがどのAPに接続しているのかフロアマップ上に表示させることも可能になります。ユーザーの接続情報を確認する画面の隅にマップが表示され、一目で必要な情報をまとめて得られる運用管理の効率化につながりやすいのです。

つながりやすさの向上

以前から場所によってはネットワークにつながりにくいとの問題が生じており、APの設置の際には、電波強度を踏まえた図面上での配置計画が要求されました。そのためには見やすい場所にステータス表示用のLEDランプなどを備え、目視で正常稼働を確認しやすいことなどが必要です。また新しいAPに関しても既存ネットワークにそのまま接続することを前提にしてクライアント側の設定変更も極力少なく、従業員が従来の設定のままクライアントデバイスを新しい環境に持ってきても、そのままネットワーク接続できることが求められました。

こうしたインフラ環境の移行に伴うトラブルはつきものです。準備期間も限られるなかでのつながりやすさ、安定的通信をもたらすにはエキスパートによる最適かつ強力な支援が欠かせないのは言うまでもありません。

運用の最適化には

たとえば運用管理を最適化できるシステムを用いればトラブル対応からネットワークデータの取得・分析までもが可能です。クライアントデバイスの接続状況のデータをグラフ化して見やすく表示、ネットワーク利用率の推移などの確認も容易になります。一例をあげると曜日ごとの出社人数の傾向を分析して月曜日は出社率がやや低く、火曜日と水曜日は接続数が比較的増えると言った傾向のデータを取得、出社人数の少ない曜日については電灯使用を控えるなどの経費削減策が可能となります。

また無線LANのチューニングを重ねてネットワーク速度を高めたりと言った高度な使い方も研究次第では可能です。エンドユーザーにとって使いやすさの判断は、個別に見てみないと分からない部分も数多くあるのですが、先入観にとらわれず幅広い製品を比較検討して的確に導入できれば業務効率化や生産性向上につながるでしょう。

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