【アップグレード版】「GPT-4 Turbo」登場
AI開発におけるトップランナーと呼ばれて久しいOpenAI社が、最新イベントにてLLM(大規模言語モデル)「GPT-4」のアップグレード版「GPT-4 Turbo」を発表しました。今回はこの話題を取り上げます。
コンテキストウィンドウの改善
大規模言語モデル(LLM)では、応答を生成するため一度に処理できるテキスト量「Context Window(コンテキストウィンドウ)」がものを言ってきます。
なぜならコンテキストウィンドウが長くなればなるほど、大規模言語モデルがトピックに関する記憶を失わず長い文章を生成できるためです。 これまでのモデルではこのコンテキストウィンドウは8000トークンにとどまり、一部の開発者向けにのみ3万2000トークンクラスが提供されていました。
今回登場の「GPT-4 Turbo」に関しては12万8000トークンが提供され、この数値は約9万6000ワードに換算できます。本にすると300ページ相当。従来モデルより正確性が増したことが報告されています。
また従来型GPT-4では2021年9月までの蓄積情報を学習したトレーニングモデル。これに対して「GPT-4 Turbo」は2023年4月までに蓄積された知識を持つ最新版であり、今後も順次定期アップデートを行っていくことが発表されています。
他のアップグレード要素
ブラウジング機能・プラグイン機能・Advanced Data Analysis・画像生成などをすべて併用して利用できるようになりました。たとえばインターネット検索で調べた内容やAdvanced Data Analysis(Excel・PDF・画像等をアップロードして分析・回答できる)を用いて画像や資料を解析にかけ、得られた情報に基づき画像を生成できます。
また「特定の課題の解決に特化したChatGPT」が使える「カスタム化」も順次可能になります。たとえばOpenAI社では動物を飼育している人向けに疑問・質問に回答できるChatGPTをカスタマイズしてデモ、こういったカスタムChatGPTモデルは「GPTs」と呼ばれ本年11月末にオープンする「GPT Store」からの利用できることが発表されています。
利用可能なユーザー
残念ながら上記アップグレードを利用できるのは、有料プラン加入者のみ。課金せず使っておられるユーザーは対象ではありませんが、今後さまざまな場面で有効活用するには有料プランに加入してみるのも面白いかもしれませんね。不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。