iPhone15で採用されたUSBタイプ-Cとは

今秋登場したiPhone15シリーズでは、全モデルでこれまでの「Lightning端子」から『USBType-C』へと規格が変更されています。
今回は、タイプ-Cに代わったことで何がこれまでと違うかを解説します。

転送できるデータの速度

iPhone15/iPhone15PlusではUSB 2.0規格の最大480Mb/s、iPhone15Pro/iPhone15ProMaxは最大10Gb/sの高速仕様。

USBは「Universal Serial Bus」の略、よく使われている規格は「USB2.0」「USB3.2Gen1」「USB3.2Gen2」。新規格「USB4(USB4Gen2x2)」等が普及し始めています。USB-CはUSB端子の最新規格の一つですが、後発規格のため2.0と3.0以上が同時に登場しており、見た目は同じでも対応している速度が同じではありません。

iPhone15/iPhone15Plusの接続端子は、同じUSB-Cでも転送速度がUSB2.0で速度は480Mb/sにとどまります。

高速充電

またiPhone15の全機種で、別売り20W以上のACアダプタを用いれば約30分で最大50%の充電が可能です。

規格ごとに異なる仕様

USB3.x『Gen1』と呼称される規格には「USB3.1Gen1」「USB3.2Gen1」が含まれ、転送速度は最大5Gb/sとなっています。USB3.x『Gen2』では「USB3.1Gen2」「USB3.2Gen2」が含まれ、転送速度は最大10Gb/sが売りになっています。

ところがUSB-Cケーブルは外見では速度を判断できず、非営利組織USB-IF(USB Implementers Forum)は2022年10月に速度表記に関するロゴを作成しており、下記のロゴが使われ始めています。

対応するUSBタイプ-Cケーブルの種類

アップル公式でPro/ProMaxの2機種については「USB3(最大10Gb/s)」という表記がされており、USB3.2Gen2規格が採用されているであろうと想定されます。そのためケーブル購入の際は「USB10Gbps(USB3.2Gen2)」以上のものが推奨されます。

映像出力には

全機種でDisplayPortAlternateModeに対応しており、映像出力用に利用したい場合には「USB5Gbps(USB3.2Gen1)」規格以上のケーブルが推奨されます。