医療業務の自動化(RPA)には
◆目次
医療機関で課題となってくるのが「PC操作の習得」「IT化に対応した業務への落とし込み」などの新たな管理業務。手術・病棟現場では24時間体制での情報記録管理/確認が求められ、電子カルテへの入力から医師/スタッフの勤怠管理などのルーティン業務も多く、医師やスタッフに大きな負担が求められます。
そうした課題を解決する新たな技術をご紹介します。
進むIT化やICT活用による管理業務の負担増
電子カルテの普及率は令和2年(2020年)時点で57.2%、IT化が進む医療機関ではこういった業務形態の変化に伴い、パソコン操作を覚える必要やIT化に対応した業務に落とし込む緊急性が高くなっています。
ルーティン業務の改善策
これまで負担であった人が介する各業務についても、実施フローを整理して見直しすることでソフトウェアによる自動化(RPA)を図ることが可能です。
業務例 |
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・電子カルテへの入力/確認業務 |
・検査レポートの出力/入力漏れ確認 |
・夜間診療データの出力/提出 |
・各科での情報連携 |
・医師/スタッフの勤怠管理 |
・院内ルームへの入退室記録管理 |
業務自動化(RPA)導入のポイント
- すべてをRPAで自動化しようと無理せず、まず手軽な「工程を見極め」簡単な業務から実施すること
- 人間の感覚的判断を介在しないパソコン作業を自動化すること
- 現場自身が負担と考えている業務・作業を担当者が詳しいサポート担当、コンサル等に相談して始めること
導入による効果
従来 | 導入後 |
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電子カルテ等のシステム上でクラークの入力漏れがないか目視で確認 | 電子カルテ等のシステム上でクラークの入力漏れがないかロボットが確認 |
入力漏れ案件をエクセル等でピックアップして担当者の情報を追記 | 入力漏れ案件をエクセルでピックアップ後、担当者の情報をロボットが追記 |
エクセル表などで毎回管理、メール添付等で上長へ送付 | 担当クラークへ入力漏れ案件の確認依頼をロボットが送付 |
一日あたり平均4時間ほどかかる業務 | 最短数秒からかかっても数十分の業務時間 |
目視による作業ではどうしてもヒューマンエラーやミスが発生 | ヒューマンエラーの防止・ミスの抑止効果 |