手入力作業負担を大幅に軽減させる「AI-OCR」活用
たとえば受発注業務などでは、本年10月の郵送料金値上がり後も依然として紙を用いた納品・請求・発注書等の帳票類が利用され、特にFAXによる帳票類の受領が引き続き行われていることが判明しています。
FAX利用は担当者の多くが「利用に不便さを感じる」と回答、実際には非効率さを感じているようです。有効な解決策にあげられているのが、AIを用いたOCR(光学文字認識)「AI-OCR」技術。AI-OCRは、紙からデー タ入力する業務プロセスをAIで自動化させるデジタルシフト実現への切り札として注目されています。
実態
受発注システム等へ⼿⼊⼒している担当者のほとんどが、できることならデータ⼊⼒業務を⾃動化できるサービスの利用を待ち望んでいることが調査結果として報告されており、実際そうしたシステムやサービスを導入した企業ではFAXを用いた紙帳票類の受領したうえでのデータ⼊⼒業務よりも「AI-OCR」技術を活用して業務をある程度、⾃動化させ業務負担の軽減のみならず、⼊⼒ミスや⼈件費の削減効果にもつながったことが分かっています。
こうした技術を活⽤すれば、 FAX受領後のプロセスを残したままでも後続の受発注システムとデー タを連携、たとえばRPAやAPI連携を活⽤して⾃動化させることも可能となるのです。
解決策
人手や人件費などのコストが重くなる手作業による入力作業は、人手が不足している地方では特に労力に見合うものではなくなりつつあります。そこで有効活用できるのがAI-OCR技術。
数字から手書き文字まで自動で認識でき、読み取り、抽出をしてくれるのは当然のこと。読み取りデータの確認や修正もできるものや読み取りデータをcsvにして後続システムに渡すことができるものなど、今ではさまざまなサービスが提供されています。
成功事例
注文書等の受け取りが郵送やFAXがメインとなっており、その後の入力作業に膨大な工数をかけていた企業では入力作業負担の軽減が進み、無駄な残業や超過勤務を大幅に削減させることに成功しています。また1社あたりの納品書の処理に伴う工数が30分ほどまで膨らんでいた企業ではシステム導入により数分単位での効率化につながり、大きな成果をあげています。
以前は申込書に入力された内容を一件ごとに確認、発注や配送手配完了までに丸一日を要することも珍しいことではなかった企業も入力や確認業務の負担が一件あたり数十分ほどまで大幅に軽減され、業務の効率化につながったのです。