マイナカードと運転免許証一体化への道筋
警察庁は本年9月中旬、マイナカードと運転免許証の一体化手続きの開始を来年3月下旬から行うと公表しました。当面は希望者のみを対象としており、一体化が予定通り順調に進めばマイナ免許証もしくは従来型免許証、またはその両方を持てるようになります。
手続きできる施設や手順は
お住まいの各都道府県に所在している免許センターや指定警察署にて予定されています。また移行へ手続きの際にはお手持ちの運転免許証とマイナカードを持参する必要があります。
マイナカードに内蔵されたICチップに免許種別や有効期限、条件、顔写真のデータが書き込まれますが、これまで通り警察官以外にデータの変更権限は付与されず、変更されたい場合には、警察に問い合わせて手続きをとるなど注意すべきでしょう。
スマホアプリが必須に
マイナカードの券面情報は一体化しても、表示される情報に特に変わりはありません。変わるのは『スマホアプリ等』を使ってマイナカードのICチップ内に記録された情報を読み出す様になること。スマホのカードリーダー機能をフル活用して情報を確認するよう運用が変わるのです。警察庁は、運用開始日までにアプリを無料提供(ダウンロードの際の通信費を除く)する方向で調整しています。
つまり今後は警察官からの「免許証を見せてください!」ではなく「免許証をスマホで読み込んでください。」がスタンダードになる世の中が到来するのです。
取得のメリットは
マイナカード一体型運転免許証のメリットとして、市区町村から警察への情報提供に同意した場合のみ、引っ越しなど住所変更時に必要だった警察署への届け出申請が不要となることがあげられます。各市区町村の役所の窓口に赴き一回だけのワンストップサービスが受けられるよう改善されたのです。
マイナ免許証への更新手数料は2100円と従来より安く設定されており、更新以外のケースで一体化される場合には1500円とされています。また新規に免許を取る方で、マイナ免許証を希望される方には1550円とこちらも従来より安く設定されています。
万が一の紛失時には市区町村役所の窓口にてマイナカード自体の再発行を申請したうえ、運転免許センターにおいて再び免許の情報を登録する必要が出てきますので十分にご注意ください。
オンライン講習も可能に
一体化を受け更新時の講習をスマートフォンやパソコンを使いオンライン受講できる仕組みを導入されることが決まっており、その対象は優良運転者(ゴールド免許保有)と更新までの5年間に渡って軽微な違反が1回のみと厳しく制限されてはいますが、さらに利便性が向上します。政府民間一丸となったデジタル化の動きは、こうした分野でも進んできており、利便性を高める動きは今後ますます強まるものと期待されるのです。