企業におけるネットワークの新たな課題とは

「働き方改革や疫病の世界的蔓延」が企業・社会にもたらしたのは、たとえ新型ウイルスが去っても、以前のように多くの従業員がオフィスで働く状況に戻らず、オフィスワークとテレワーク(リモートワーク)を柔軟かつ適切に組み合わせるハイブリッドな働き方の増加。多くの意識調査でも、従業員はハイブリッドワークへの移行を望む声が強くなっています。

ハイブリッドワーク時代を迎え、オフィスにおけるネットワーク利用にオフィスと在宅・リモートで分散した働き方を実現できるビデオ会議などのクラウドアプリケーション(SaaS)が多用された結果、ネットワークパフォーマンス低下やトラフィック過多によるネットワーク障害発生などの問題が昨今、急浮上しています。

たとえば大都市圏ではオフィスメインで働く人はコロナ前の9割減と言われますが、拠点(オフィス)間のトラフィック量は以前よりも増加しているのです。シスコシステムによるグローバル企業調査では、コロナ前後(2019年と2021年の比較)における拠点トラフィック量を比較すると29%増加したことが明らかになっています。

現れた課題

ビデオ会議によるトラフィック量の増加、クラウドアプリケーションによる大量のセッション消費、IoT接続の増加により、無線LANアクセスポイントだけでなくその上位にあるスイッチやルーターにも負荷とボトルネックが生じればオフィス勤務時における業務品質を悪化させかねません。

オフィスへの出社人数が2割、3割減になればもはやオフィスネットワークへの投資は不要であるとの識者の予測は完全に外れたのです。

企業におけるDXが推進され、オフィスネットワークが果たす役割がより広範なものになりつつある現代。ストレスフリー、大容量かつ双方向の無線通信、高いセキュリティ性やIoT対応などを含む様々な要件も満たすことがネットワークに求められるからです。

ソリューションの登場

上述のオフィスのアクセスネットワークに発生する課題に対応した「ハイブリッドワーク向けソリューション」が登場しつつあります。
たとえば「Wi-Fi6E」対応のアクセスポイント製品ですが、従来の2.4/5GHz帯に加え、混雑の少ない(他用途の電波との干渉がより少ない)6GHz帯をサポート、Wi-Fiアクセス速度が「爆速かつ爆低遅延」になるのです。

他にもマルチギガ(5G)ポートを2つ備え、PoE給電の冗長化や最大10Gbpsのアップリンクに対応することも可能です。加えてAIによる機械学習技術を適用してアクセスポイント自身が電波の干渉を自動・自律的に低減させる機能や環境センサー(空気中の汚染物質、温度、湿度を計測)を内蔵してオフィス・工場の環境を監視できる機能も含まれます。

ハイブリッドワークを支える基盤整備の重要性

働きやすく安全で快適な環境を従業員へ提供するには、安全安心なアクセス、柔軟なコラボレーション環境、すべてをリアルタイムに可視化できる技術などが求められます。その実現にはまず信頼できる技術的知見が豊富なパートナー、アドバイザーを見つけることです。弊社は、そうしたIT基盤の整備に取り組む中小企業の全面サポートを行っております。お困りごとご相談などお気軽にお問い合わせください。