IT基盤としてクラウドの活用

クラウドへの移行にはビジネスプロセスやサービス、コスト構造、スケールの変革を伴う。また、セキュリティへのアプローチについてもモダナイズが求められる。具体的には、オンプレミスにおけるセルフマネージドのセキュリティからフルマネージドサービスのアーキテクチャに移行することが望ましい。

例えばアマゾン ウェブ サービス(AWS)は、クラウドでのスケーリングとセキュリティタスクの自動化を支援し、セキュリティとコンプライアンスの責任をユーザーと共有することで、組織がそれらの要件に対応するのを後押ししている。このような自動化に向けた変革が、運用における負荷や設定における人的エラーを減らし、本来のビジネスに専念する時間的な余裕を生みだす。

ビジネスの急成長に伴い組織への負担が増えるとき、特に負荷が集中しやすく、成長の阻害要因になりがちなのが「財務部門」。

改善には、自動化などの機能を備えた財務システムを必要とするが、財務業務の効率と拡張性に投資したり、レガシーシステムからクラウドベースのシステムへアップグレードするには、いくつかのポイントを把握する必要がある。

例えば、ROIに関連する要素では、労働時間の削減や生産性の向上に伴う人員の縮小といった労働力の節約や、レポートとダッシュボードの改善による意思決定時の情報提供の改善などが挙げられる。さらに収益タイプを追跡することによる新製品・新サービスでのチャンス獲得もメリットの一つだ。

加えて最新テクノロジーを導入することによる従業員体験の向上を図ることができるだけでなく、ITセキュリティの分野においてもクラウドベースのソフトウェアはオンプレミスを凌ぐ利点が多数ある。