従業員に最適なWeb会議ツール選定のポイントは
ハイブリッドワークに今や必要不可欠となったWeb会議ツール。
適切なWeb会議ツールを選定する際には、設置・設定方法はもちろん、参加者一人一人の顔と声を認識する機能があるかどうかも含め、さまざまな点を考慮すべきです。「テレワークへの参加者が『会議に参加している実感を持てない』ツールでは、そもそもハイブリッドワークがうまくいくはずはありません」
テレワーク実現の手段として「アクセシビリティー」(使いやすさ)に配慮したさまざまなコミュニケーションツールの採用と導入。それによって生まれたメリットの一つは、障害者や高齢者雇用の壁が低くなったこと。
Web会議ツールなどのコミュニケーションツールは場所を問わずにさまざまな情報を入手したり、会議への参加を可能にさせました。たとえば障害のある従業員にとって活躍の場が広がったとも言えますが、コミュニケーションツールのアクセシビリティーに関する課題がなくなったわけではなく、むしろ逆にその深刻さが際立っています。
オフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」が進み、コミュニケーションツールの重要性は増しましたが、コミュニケーションツールの利用時に特に重視しなければならないのは「いかにアクセシビリティーを向上させられるか」なのです。
ライフサイエンス事業を手掛ける企業のアクセシビリティー責任者は「ハイブリッドワークの導入を機に、障害者をはじめ、さまざまな人材の活用について改めて考えることが必要になった」と述べています。また場所を問わない働き方を実現すれば「さまざまな人材にとって活躍の場が広がり、生産性の向上やイノベーションの創出につながる」とも語っています。
アクセシビリティーの向上に正解はありません。同じ障害のある人でも、コミュニケーションツールに求めるものは同じではないからです。「たとえば同レベルの聴力障害のある従業員がお2人いた場合、お1人は字幕の利用を求めましたが、もうお1人は手話通訳者の採用がありがたいと考えるかもしれません」
有識者は「アクセシビリティー向上には、コミュニケーションツールを選定導入する前に従業員のニーズに熱心に耳を傾け、高齢者・障がい者などマイノリティに配慮したデザインや機能・操作性を重視するといったことが今後は欠かせない」と強調しています。