電話業務の効率化を図るソリューション
たとえば代表電話や部署宛にかかってきた折り返し電話を外回り営業担当者につなげるのはよほどタイミングがよくない限り難しいもの。そこで昨今利用されているのが私用スマホでも業務利用できるいわゆる『BYOD(Bring Your Own Device )』という利用手段。
代表電話等にかかってきた折り返し電話をすぐに本人宛に転送できたりするなどメリットが高い使い方ができます。
これはクラウドPBXと言われるサービスの一つで、固定電話番号を指定携帯番号に転送でき、私用・商用を問わず「050」等から始まる番号を付与して利用できます。
課題
新型ウィルスが「5類」に移行した5月以降、働き方を見直す動きが加速しています。そのなかで忘れてならないのが「電話」業務。
急劇な感染拡大を受け十分な準備をする余裕のないままテレワークに移行、電話対応が後回しになり、今なお取引先との連絡に私用スマートフォンを使っているケースも多々見受けられます。
私用スマホを業務にも活用するBYODは、端末の調達や管理にコストがかからないことがメリットですが、その一方、「公」と「私」の境目が曖昧になることが課題でした。
例えば、業務時間外や休日にも業務に関連した電話の対応に追われたり、個人携帯番号が相手先に通知され情報漏洩が問題視されています。また、多くは業務利用した通話料金は会社が負担しますが、毎月の通話料の中から業務利用分だけ精算する作業が複雑で経理担当者の負荷が非常にかかります。
私用スマホをビジネスとプライベートで使い分ける
たとえばあるクラウドPBXサービスでは、私用スマホに業務専用の050番号を付与することで、1台でビジネスとプライベートに使い分けを可能に。
業務電話をかける際は、専用アプリを利用するか「0037+67+相手先の電話番号」を入力すれば相手先には「050」からの着信として表示され、相手先がその050番号に折り返した場合も私用スマホに着信します。
利用している企業事例
インターネット事業を展開する企業は、クラウドPBXサービス採用により、携帯電話運用コストの大幅な削減に成功しました。
もともと同社は、営業・技術・スタッフ部門など約2000名の従業員に携帯電話を貸与していましたが、技術者は通話が少なく、不要コストが発生していました。また、個人端末と会社端末の2台持ちの不便さを解消する目的もあり、BYODに転換。併せてクラウドPBXサービスを導入したのです。
携帯電話を貸与していた時代は1台あたり月約5000円の基本料金が発生しておりBYOD移行後はそれが不要に。さらに通話料もクラウドサービス導入後は、従来と比べ約50%削減されました。
ベーシックプランは着信先を固定、アドバンスプランでは着信先の変更が可能などそれぞれに特徴があります。業務時間内は自分のスマホに着信させ、それ以外の時間帯はチーム代表番号に転送するといった設定が可能。転送の設定変更は管理画面からいつでも行え、食事のときや移動中だけなどスポット的に対応することもできるのです。
あらかじめ指定した時間外に着信があった場合、応答できない旨をアナウンスするガイダンス音声へ自動転送する機能も提供されており、「業務時間外にかかってきた電話に出るのが煩わしい」「休日に個人携帯で業務の電話を受けたくない」といったBYODにつきものの悩みも解消できます。
スムーズな利用
申込後は10日~2週間ほどでサービス開通通知書が郵送され、そこに記載されている情報を元に管理画面にログインして専用アプリをインストールするだけ。回線の追加はわずか1日です。
中途入社の社員に急きょ業務用番号を割り当てなければならないときなど、管理画面上でほぼリアルタイムに新しい番号を発行して携帯番号と紐付けます。新たに端末を用意したり、SIMを発行する必要もないため運用負担が少なく高い利便性が望めます。