OS移行の問題解決には
来年の10月に迫るOS11への移行問題ですが、解決策がなかなか見つからないとの声をお聞きします。
現行OS10を搭載した既存PCへのOS11のインストール要件のハードルが高く難しい、さりとてPCの総入れ替えは予算の目途がつかないと言った悩みが多いようです。そうした課題をいかに解決するか?この問題の解決につながるヒントを考えてみたいと思います。
WindowsOSからの転換
現行のビジネス用PCであってもあと数年ぐらいなら、高い機能性やスペックを要求される映像編集やシステム開発などを除けば業務に十分使えるのですが、サポートが切れてしまったものを使い続ける訳には行かないのがビジネスの『掟』。サポートが終了すれば、まだ利用できるPCであってもジャンク品にせざる得ないのか?それではSDGsや環境への配慮といった観点からも疑問に感じる方も多いのは当然のこと。そうした課題を解決してくれるかもしれないのがWindowsOS「以外」のOS利用への転換です。
選択肢は
たとえばメジャーなものならGoogleが提供している「ChromeOS Flex」、他に「LinuxOS」も様々なOSディストリビューションがあり、バリエーションの豊富さが特徴です。これらのOSの特徴としてインストール要件が高くなく、WindowsPCやMacであってもインストール可能です。しかもRAMや内部ストレージ容量についても要求度は低いことが知られています。また近年ChromeOS はセキュリティ面でもデータの暗号化や自動更新の実施、サンドボックス機能を用いた脅威からの防御態勢の構築に注力しており、データ保護にも強いことで注目されています。
インストールの手軽さ
たとえばChromeOS Flexの場合、インストールには8GB以上のUSBメモリが必要ですが、インストーラーの作成からリカバリーイメージの作成まで慣れたら約30分ほどで完了、起動領域にインストールするかUSBメモリから起動するかを選ぶこともできます。これは実際に使えそうだと感じたらPCにインストールして利用できます。初期にログインして無料で使えるアプリに以下がプレインストールされています。
- Google Chrome(ブラウザ)
- Gmail
- Google Drive
- Google Map
- Google Meet
- YouTube
- ドキュメント(Microsoft Word相当)
- スプレッドシート(Microsoft Excel相当)
- スライド(Microsoft PowerPoint相当)
端末としての管理しやすさ
業務で利用していくうえでは端末管理も必要になってきます、そうした課題にも対応できるのか?
不安に感じる方も多いのではと思います。たとえば、USBポートやメディアドライブ等の管理、OSやアプリケーションのバージョン管理、業務利用外のアプリケーションやブラウザの利用の制限などへの対応は可能なのかについても「Chrome Enterprise Upgradeライセンス」を購入して準備すれば、管理コンソール配下での端末ごとに管理が実行できます。下記はその一例です。
- 管理コンソールからリモートで各端末の設定を管理
- 管理コンソールから許可や禁止操作などが定義ポリシーを配布。これにより、利用を許可するアプリケーションを自動配布、ブラウザから特定のURLへのアクセス禁止などリモートから設定可能
- 盗難や紛失の際、リモートからその端末を無効化、初期化が可能